展示内容

天下祭と山王さん ~江戸っ子は、山車に絵巻に、木遣り唄~|アーツ千代田3331 特別企画展

5. 関連展示
千社札の魅力「天下祭と千社札」
岡田親 作品展「祭り囃子に誘われて」

本展の関連展示として、現在も愛好家を魅了し続ける「千社札(せんしゃふだ)」と、多くのファンを惹き付けてやまない江戸町火消錦絵師・岡田 親氏の作品をご紹介します。時代を越えて現代に息づく、江戸文化をお楽しみください。

〈千社札の魅力「天下祭と千社札」〉
千社札(せんしゃふだ)は千代田麹町の「麹五吉」が始めたともいわれている、神社仏閣の参拝から誕生した江戸文化です。ここでは白黒の貼り札以外にも、カラフルなデザインの連札などを紹介し、山王・神田の氏子たちも参加した千社札の世界をご紹介します。


参考図書『千社札にみる江戸の社会』滝口正哉著(本展覧会監修)
江戸文化を代表するひとつとして知られる千社札が、いかなる経過をたどって巨大都市江戸のなかに固有な文化社会を形成するにいたったのか。その担い手はどのような人々だったのか。千社札を切り口に江戸文化の本質に迫る一冊。

〈岡田親 作品展「祭り囃子に誘われて」〉
岡田 親氏の作品の中から、祭りの縁の下の力持ち・鳶頭(かしら)の姿を描いた作品を展示。山王祭をはじめ、神田祭での鳶頭の姿も描かれています。小道具や手ぬぐいなどの持ち方にもこだわる、鳶頭の雰囲気が存分に伝わってくる作品です。群衆で担がれる御神輿が描かれた絵の中に、「あれ!こんな人がいる!」と遊び心もちりばめられています。


岡田 親(おかだ・ちかし)
明治時代初期から続く老舗の寿司屋「京すし」の4代目主人であり、「江戸町火消錦絵師」として高い評価を得ている。ジャズ・ベーシストの故レイ・ブラウン氏のCDジャケットや、直木賞作家・山本一力氏の『まとい大名』の表紙を手掛けるなど、各界の著名人にファンも多い。
幼少の頃、近所に住んでいた叔父の鳶頭の影響で町火消しに興味を持ち、高校生のころから錦絵の収集を開始。20代半ばから独学で錦絵を描き始め、現在までに1,800枚以上の作品を制作。