展示内容

天下祭と山王さん ~江戸っ子は、山車に絵巻に、木遣り唄~|アーツ千代田3331 特別企画展

4. 戦後から現代まで

山王祭は戦後再出発しますが、高度成長期を経て昭和から平成へと移り変わるなかで、祭礼のスタイルも街並みとともに少しずつ変化していきました。ここでは貴重な映像フィルムや古写真とともに当時を振り返り、さらに近年の山王祭と比較しながら、江戸以来の文化を受け継ぎ、地域とともに時代とともに進化していく山王祭を実感していただきたいと思います。

〈昭和33年映像フィルム(DVD)〉
千代田区・平河町に位置する関口新聞舗から提供された戦後の山王祭が撮影された稀少なモノクロ8mmフィルムを上映します。路面電車が走る大通りや共用の木製ゴミ箱など、東京オリンピック前の高度経済成長へ向かう東京の町並みも映し出され、時代と共に続く祭礼の姿を感じさせます。


〈山王祭映像[日枝神社]〉
神幸祭から下町連合渡御までの、山王祭の見所を凝縮した映像です。人々の勇壮な姿から、伝統にならって現代に続く山王祭の全貌を見ることができます。現代の山王祭を映像で予習しておくと、実際の山王祭をより一層楽しんでいただけます。


〈古写真〉
大正時代から現代にかけて、人々の間で受け継がれていく祭を捉えた古写真を展示します。町内揃いの浴衣を着る姿から、現代の半纏姿に移り変わる背景には、刻々と変化を遂げる東京の姿もおさめられています。時代を越えて変わるものと、変わらないもの。その両方が撮影された古写真は、祭がいかに重要な役割を果たしてきたかを示す貴重な資料なのです。


〈そのほかの展示物〉
昭和30年代後半に撮影されたカラーフィルム映像(盛美カメラ提供)、東郷平八郎書 官幣大社日枝神社掛軸(九段三丁目町会)、手ぬぐい(糀町 惣町睦、日枝神社下町連合/平成26年版)、拍子木(日枝神社下町連合)他